研究課題/領域番号 |
17K02215
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国哲学・印度哲学・仏教学
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
高島 淳 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (40202147)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 仏教の終焉 / 南インド / 上座部仏教 / 大乗仏教 / 密教 / 図像学 / 碑文 / 植民地期文献 / 上座部 / 仏教 |
研究成果の概要 |
インドにおける終焉期の仏教について、南インドのタミル・ナード州のカーヴェリ河デルタ地帯を中心とする地域において13世紀までは仏教の活動は十分に盛んであったこと、弱まりながらも最後は16世紀まで存続したことを明らかにした。さらに、その仏教の僧院としてのあり方は上座部と考えられる一方、在俗の信徒の信仰には大乗的な観音や弥勒の信仰が強かったが、密教の要素はそれほど見られないことが認められる。このような仏教のあり方から、在俗信徒のあり方を僧の規範と一致させることができなかったことにより、僧の再生産のシステムをうまく構築できず、僧院組織を維持できずに仏教の終焉に至ったものと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
仏教が、その発祥の国であるインドにおいて滅びてしまったことについて、その様相と原因は未解明な点に満ちている。通説としては、インドの仏教はムスリム勢力の北インド侵攻、特にヴィクラマシーラ僧院の破壊を決定的な契機として13世紀には実質的に滅びたとされている。これに対して南インドにおいて仏教が16世紀まで存続したことを明らかにし、しかもそのあり方の本質が上座部的であったことを示したことは、インドにおける仏教の終焉の理解に大きく貢献するものである。
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