研究課題/領域番号 |
17K02300
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
竹中 悠美 立命館大学, 先端総合学術研究科, 教授 (90599937)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 写真論 / 美術史 / 博物館論 / 展覧会史 / 視覚文化論 / 戦争 / 自然災害 / 記憶 / 展覧会研究 / 現代アート / 写真集研究 / 記念碑 / 写真展のグローバリゼーション / 写真アーカイブ / 写真史 / 追悼 / 写真 / ダークツーリズム |
研究成果の概要 |
本研究は、博物館、美術館、そして国際芸術祭において展示される戦争・犯罪・災害の犠牲者の写真の調査を行い、展示方法とともに展示空間が埋め込まれた社会政治的コンテクストや利害関係も詳らかにしながら、美学的そして倫理的問題を考察した。 その結果、匿名の犠牲者としてではなく、在りし日の人となりを伝える資料と併せて生前写真を展示することで、死のスペクタクル化を回避するだけでなく、個人への共感とともに過去の事件を記憶し、回顧するエビデンスとなること、またそのような展示自体がスペクタクル的展示への批判的考察に基づくことを明らかにした。さらに、被害者の死を不可視にする事例の倫理的問題および文化的意義も論じた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の調査対象である博物館や美術館は、世界中に存在する公共施設で、教育の場であるとともにツーリズムの対象でもある。それぞれの施設は地域の社会やコミュニティと深いつながりを持つとともに、死者の写真展示をめぐる美学的そして倫理的問題意識は世界に共通する課題である。実際に死の視覚表象の問題についての研究が各国で蓄積されつつある中で、甚大な自然災害が多発し、被爆国でもある日本の事例についての学会発表、論文・書籍の出版、そして国際研究集会や美術展の開催による本研究成果の国際的発信には狭義の芸術学を超えた社会的意義が認められるだろう。
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