研究課題/領域番号 |
17K02699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 名古屋学院大学 |
研究代表者 |
今仁 生美 名古屋学院大学, 外国語学部, 教授 (20213233)
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研究分担者 |
田窪 行則 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 所長 (10154957)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 条件文 / 非単調性推論 / 誘導推論 / 位相 / 半順序 / トポロジー / 非単調推論 / モダリティ / 言語学 |
研究成果の概要 |
自然言語の条件文を分析するにあたって、論理学の実質含意をそのまま適用できない場合がある。その一つが誘導推論である。実質含意の「A → B」と「¬B → ¬A」は同値であり、「A → Bならば¬A → ¬B」は成り立たない。しかし、自然言語の条件文ではこの「A → Bならば¬A → ¬B」が観察されることが知られている。 本研究では、モダリティを含む条件において非単調性推論が導出される場合、同値関係に基づく論理システムの中ではその働きをうまく説明できないことを示した。また、モダリティ分析の標準理論の中では命題集合が半順序の特性をもつが、これがスケール(尺度)にも及ぶことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然言語の条件文に関する推論の中に「誘導推論」と呼ばれる推論がある。たとえば、「雨が降るなら家にいる」と言った場合、「雨が降らなければ家にいない」と推論することがあるが、論理的にはこの推論は誤りである。 従来の推論研究ではこの現象を論理システムの中で説明しようとする試みが多いが、本研究では、「~かもしれない」のような様相表現を含む条件文の分析を通してこの試みがうまくいかない場合があることを示し、さらに様相命題集合の半順序性がスケール(尺度)においても見られることを示すことで、AIの分野などでも重要となる推論システムの研究の発展の一助となることを目指した。
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