研究課題/領域番号 |
17K02702
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 関西外国語大学 |
研究代表者 |
鈴木 保子 関西外国語大学, 外国語学部, 准教授 (00330225)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 中期インド・アーリア語 / アショーカ王碑文 / 子音変化 / 同化 / 子音結合 / 方言 / そり舌化 / 母音挿入 / 口蓋化 / 音変化 / 音転換 / サンスクリット語 / 重子音化 |
研究成果の概要 |
中期インド・アーリア語最初期のアショーカ王岩石法勅における子音結合の変化を網羅的に分析した結果、多様性の中にも子音結合のタイプ・方言により明確な傾向が認められる。中期インド・アーリア語の同化は子音階層に支配される特徴的なものであると解釈されてきたが、実際には古期から中期にかけて長期間にわたって起こったより小規模な複数の音現象の集積であり、共通して、音節の最初の子音の優勢と子音の母音との対極化、有標な子音結合はその発達により多様性を示すなどの通言語的な傾向が支配的であったため、一見して子音階層にもとづく同化であるかのような統一性が生じたものであり、単一の原理では説明できない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インド・アーリア語の同化を扱った先行研究は、記述的に妥当ではあるものの変化相互の関係を網羅的に扱う総体的な視野や一般言語学的基盤に欠けているか、部分的な資料のみに基づいた、すなわち記述的妥当性を欠く理論先行の分析の両極に分かれる。一次文献に基づくと同時に、最新の一般音韻論の成果を踏まえた分析を提示することは、当該音現象の理解を深め、インド・アーリア語史および一般言語学双方に対する重大な貢献となるであろう。本研究では記述的・説明的妥当性の両方を満たすような研究を目指した。当該現象はインド・アーリア語学、歴史言語学・一般音韻論双方の研究者の関心を集めており、その解明は有意義であると考える。
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