研究課題/領域番号 |
17K02850
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
坂口 和寛 信州大学, 学術研究院人文科学系, 准教授 (70303485)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 類義語分析 / 対比 / 意味分析 / 日本語母語話者 / 類義語 / 日本語分析ストラテジー / 類義表現 / 日本語教育学 |
研究成果の概要 |
本研究は、類義語分析において日本語母語話者が行う対比の特徴と問題点を明らかにした。類義語を対比して分析する手続きは、類義語が共有する意味特徴について程度差を探るタイプと、ある意味特徴に関する類義語間の相違点を探るタイプに大別できる。対比のタイプは説明される意味特徴と関わり、程度差を探る対比は抽象的で曖昧な意味説明となりやすい。また、程度性で説明できる意味特徴しか明らかにされない。一方、ある特徴に関わる相違点を探る対比では、類義語対を個別に分析し、それぞれに特有の意味特徴を詳細に説明することにつながる。日本語母語話者の類義語分析では、対比によって程度差を強調するという傾向が窺える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
対比は類義語分析の自然な手続きである半面、その使用により分析の妥当性が低下しうる。この問題は、程度差を強調する対比に起因する可能性が、本研究の成果より指摘できる。異なるタイプの対比を偏りなく意識的に使い分けることが、対比による効果的な類義語分析に必要となる。また本研究では、対比による分析を示す11種の語句をテキストマイニングで抽出した。このうち「より」「の方が」などの助詞(相当句)は程度差を強調する対比と関係し、「一方」「対して」などの接続表現はある特徴に関する相違点を探る対比と関係する。これらの言語マーカーを活用し、対比を使い分けて類義語分析を行うトレーニング方法が検討できる。
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