研究課題/領域番号 |
17K03237
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 法政大学 (2019-2021) 筑波大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
湯澤 規子 法政大学, 人間環境学部, 教授 (20409494)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 近代日本 / 生活基盤 / 循環経済 / 食 / 衛生 / 教育 / 栄養 / 下肥 / 屎尿 / 衛生環境 / 日常史 / 産業地域形成 / 織物業 / 女性 / 近現代 / 暮らし / 女工 / 地域 / 人間 / 歴史地理学 / サステイナビリティ / 農業史 |
研究成果の概要 |
本研究は、近代日本の産業地域形成と、その際に生じる「生活基盤」の整備と再編のプロセスを、具体的事例にもとづいて明らかにすることを目的とした。本研究における生活基盤とは、衣食住だけではなく、衛生、教育、福祉などの社会的事業も含むものとした。 研究対象地域は、工業化による変化が大きい愛知県尾西織物業地域、東京と大阪の都市域などに設定した。主なテーマは2つである。第1に「食」をテーマとし、工場や都市の食空間を解明した。第2に「衛生」をテーマとし、排泄、肥料、物質循環などについて議論し、生活基盤の整備と再編が、地域や産業の構造的転換の重要な要素であったことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、産業革命期という大きな変化の中で、製造業の発展を支えた「労働者」に着目し、生身の人間がいかに生きたか、またそのための生存基盤の構築が、どのように新しい社会を形成していったかを明らかにしたものである。 既存の歴史地理学や経済史研究における近代日本に関する議論は、鉄道、道路、建物などのインフラストラクチャーの整備や企業勃興を対象としたものが中心であった。それに対し、本研究では人間と社会との関係に議論を拡張し、近代日本についての新たな知見を提示した点に学術的意義がある。またその知見は、絶え間ない変化に直面している現代の私たちの暮らしや生き方にも多くの示唆を与える社会的意義を有している。
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