研究課題/領域番号 |
17K03264
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
加藤 政洋 立命館大学, 文学部, 教授 (30330484)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 基地建設 / 基地経済 / 嘉手納基地 / 基地都市 / コザ / サーヴィス業 / 空間編成 / 米軍統治下 / 歓楽街 / 空間分化 / 都市空間論 / ジェンダー地理学 / 沖縄研究 |
研究成果の概要 |
本研究は、戦後沖縄における都市の空間編成の諸過程とその特質を〈基地経済〉の実証分析に立脚して社会地理学的な観点から明らかにした。まず、極東最大のアメリカ空軍基地である嘉手納基地について、土地利用という観点から基地それ自体の空間性を浮き彫りにした。基地内における米兵の居住地分布の様態は利用するゲートの選択に直結し、ひいては米兵のポケットマネーの総体が重要な意味を持つ〈基地経済〉の編成する諸空間の分布をも左右する。結果、第2ゲートの門前町というべきコザ市にサーヴィス業が集積した。基地都市の空間編成における特色は消費の人種的空間分化である。本研究では、白人街/黒人街の景観・店舗復原を完成させている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
基地ならびに基地建設のための土地接収(それに対する反対運動)に関しては、さまざまに論じられてきたものの、〈基地経済〉の実態を踏まえた空間編成の諸過程は、いまだ具体例をもって明らかにされていない。本研究は、地理学の専門性を活かして、基地周辺における市街地化の様態を(米軍作製)地図・空中写真、そしてフィールドワークにもとづいて精査しつつ、〈基地経済〉の空間性を明らかにし地図化したところに学術的意義があるものと思われる。普天間基地の移設が争点となっている現在、本研究は、基地開発のみならず、周辺地域への影響(空間再編)を視野に入れているという点において、社会的な意義も有していると考えている。
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