研究課題/領域番号 |
17K03300
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
津村 文彦 名城大学, 外国語学部, 教授 (40363882)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 身体 / イレズミ / 東南アジア / 宗教 / 呪術 / タイ / 宗教実践 / 東南アジア大陸部 / バラモン教 / 仏教 / 文化人類学 / 地域研究 |
研究成果の概要 |
本研究期間を通して明らかになったのは次のような諸点である。(1) 現代東南アジアにおける呪術的イレズミは、映画やドラマなどのメディアの影響を強く受けて、タイのサックヤンがその他の国にも広く普及しているということ、(2) 呪術的イレズミと身体と知識は不可分な形で結びつき、その結びつきは憑依儀礼などで表現されていること、(3) タイのサックヤンは、仏教のみならず、バラモン―ヒンドゥー伝統とも深い関わりをもっていること、(4) バラモン―ヒンドゥー伝統が東南アジアの宗教実践を考える上で、無視できない強い影響力を保持しており、人びとの関心が近年高まりつつあることなどである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的には、文字と知識をめぐる研究群に、身体の軸を加えることで、イレズミ論の新たな研究視角を生み出すとともに、東南アジアにおける身体論・知識論に新たな知見を提供する。 社会的意義としては、イレズミについての理解の促進が挙げられる。近年日本ではイレズミをめぐる事件がしばしば報じられている。2013年の温泉地でのイレズミのある外国人の入浴拒否、2015年以降相次いでいる医師免許のない彫り師の検挙など、イレズミは日本において社会問題となっている。現代東南アジアの状況を詳細に分析し、それを広く日本社会に発信することは、グローバルな状況下での自文化の捉え直しに繋がるだろう。
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