研究課題/領域番号 |
17K03304
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
上田 達 摂南大学, 国際学部, 教授 (60557338)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 東ティモール / ディリ / カトリック / kultura / 青年の十字架 / 都市集落 / 文化人類学 / 人類学 / 都市 / 和解 / lulik / 集落 / 共同性 / ネーション |
研究成果の概要 |
本研究は東ティモールの首都ディリにある集落において、どのような社会的紐帯が形成・維持されているかを明らかにした。調査を実施した集落は、東ティモールが主権回復を果たした2002年以降に、国内の様々な地域からの移住者が居住するようになった集落である。この集落への移住に際して、故郷の血縁や地縁にもとづく社会関係だけでなく、独立闘争に参画したときの社会関係が大きな役割を果たした。これらの既存のものに加えて、信仰が集落の人々の関係性を創出している。人口の99%を占めるカトリック信仰とkulturaと称されるローカルな信仰との共存が、人々の共同性の想像に際して大きな役割を果たしていることが看取された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、東ティモールにおける共同性の想像のあり方を現地調査から明らかにした。まず、出身地や血縁を包摂する社会的紐帯の所在を指摘することが出来る。2006年にディリで勃発した暴力的な衝突は国内の東西問題として描き出されることが多いが、それだけにとどまらない重層的な社会的関係が看取された。次に東ティモールにおける信仰の動態である。東ティモールはアジアの中でもカトリックが広く普及した国として知られるが、その広がりにローカルな信仰が付随していることが指摘できる。地域によって異なるkulturaやlisanがカトリックと共存しており、それらは互いに参照される形で人びとに共有されている。
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