研究課題/領域番号 |
17K03341
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公法学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
西村 裕一 北海道大学, 大学院法学研究科, 教授 (60376390)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 上杉慎吉 / 穂積八束 / 美濃部達吉 / 日本憲法学説史 / 国体論 / 正統学派 |
研究成果の概要 |
本研究は、戦前における日本憲法学説史の全体像を明らかにするための基礎作業として、「立憲学派」および「正統学派」の特徴を両者の比較を通して浮き彫りにしようとするものである。そこで、穂積八束・上杉慎吉・美濃部達吉らの議論を検討したところ、彼らの「立憲主義論」とはそれぞれが理想とする「政体論」にほかならないこと、そして、かかる「政体論」が「国体論」によって基礎づけられていることが明らかとなった。このことから、「立憲学派」と「正統学派」のいずれにおいても、実定憲法を超えた議論を行う「場」として「国体論」が機能していたのではないかというのが、本研究が得た仮説である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦前の日本憲法学説史については、美濃部達吉をはじめとする「立憲学派」の研究がかなりの進展を見せている一方で、もう一つの潮流である「正統学派」については研究が手薄な状況が長らく続いてきた。本研究は、「正統学派」を代表する穂積八束と上杉慎吉を対象とすることによってその欠を埋めると同時に、「正統学派」と「立憲学派」との対立を強調する従来の研究とは異なって、「国体論」が「政体論」を基礎づけているという両学派の共通点を明らかにしようとしたものであり、これらの点に本研究の学術的な意義を認めることができよう。
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