研究課題/領域番号 |
17K03439
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
刑事法学
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研究機関 | 東京大学 (2020) 早稲田大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
井上 正仁 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 名誉教授 (30009831)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 司法制度改革 / 裁判員 / 証拠法 / 直接主義・口頭主義 / 証拠能力 / 証明 / 事実認定 / 事実誤認 / 国民参加 / 刑事司法 / 刑事訴訟法 |
研究成果の概要 |
今世紀初頭の司法制度改革により導入された裁判員制度は,従来専ら職業裁判官のみにより担われてきた刑事裁判,殊に公判の有り様を大きく変容させるものであったが,そこにおける証拠の取扱いやそれによる証明=事実認定の在り方にも,最高裁や高裁の判例・裁判例により,あるいは実務の運用上,裁判員裁判を意識した証拠法上の原則の再確認や様々な工夫,配慮がなされてきたが,同時に,それらは解決を要する新たな問題ないし課題を産み出してきている。本研究では,その状況を検証するとともに,歴史的経緯や実務用の実態などの背景事情をも踏まえ,かつ諸外国の法制などをも参考にしつつ,その課題の解決の方向性を考究した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦後直ぐの現行刑事訴訟法の制定を契機に,主としてアメリカの証拠法の考え方や法理・法則が盛んに学ばれ,学説上共有されるようになって久しいが,その後,現行法の自白や伝聞証拠に関する規定の解釈や違法収集証拠排除の問題などを除き,証拠法の理論やルールに大きな発展は見られなかった。一般国民が裁判官と協働して証拠を評価して事実認定に当たる裁判員制度の導入は,その状態を見直し,より相応しい証拠法としていくべき一大契機となるもので,判例や学説,実務の運用にも意識的な試みが見られるようになっているが,本研究はそこに一つの方向性を提示しようとするもので,学術的にも社会的ないし実際的にも意義がある試みだと言える。
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