研究課題/領域番号 |
17K03631
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
理論経済学
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
丸田 利昌 日本大学, 経済学部, 教授 (60295730)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | ナッシュ均衡 / 被支配戦略の削除 / 交換可能性 / 進化均衡 / ゼロ和ゲーム / ゲーム理論 / 支配される戦略の除去 / 進化ゲーム / 対可解ゲーム / 進化安定戦略 / 支配可解性 |
研究成果の概要 |
本研究は,対可解ゲーム(pairwise solvable game)という2人対称ゲームのクラスを考察する.対可解ゲームは,対称定和ゲームが持つある性質を抽出し定義されるが,その外延はレント獲得ゲームなどの応用上重要なゲームを含む.対可解ゲームの均衡集合は交換可能である.ゆえに,均衡を持つ対可解ゲームはNash可解である.全順序戦略集合を持つ対可解ゲームについて,対角準凹性(単峰性の一般化)のもとでの均衡存在の必要十分条件が見いだされた.さらに,有限対角準凹対可解ゲームは被支配戦略の繰返し削除によって均衡が達成される.ゆえに,このクラスのゲームはNash可解かつ支配可解である.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゲーム理論の標準的分析において「解」としての役割を果たしているのは(ナッシュ)均衡である.その背後には,諸個人の行動選択は均衡に行き着くという想定がある.だが,これはどのような場合に正当化されるのだろうか.すなわち,均衡に至るどのようなメカニズムがあるのだろうか. そのようなメカニズムに,被支配戦略の繰返し削除がある.本研究は,レント獲得ゲームなどの応用上重要なゲームを含む十分大きなゲームのクラスである対可解ゲームを新たに見出し,一定の条件のもと被支配戦略の繰返し削除によってその均衡が達成されることを明らかにすることにより,この均衡の基礎問題にひとつの解答を与えるものである.
|