研究課題/領域番号 |
17K03649
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済学説・経済思想
|
研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
久保 真 関西学院大学, 経済学部, 教授 (30276399)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | ケンブリッジ / 古典派経済学 / ウィリアム・ヒューウェル / リチャード・ジョーンズ / チャールズ・バベッジ / アドルフ・ケトレ / 統計運動 / 経済学 / ジョーンズ / プライム / ハーシェル / ヒューウェル / ケトレ / 経済学方法論 / ケンブリッジ経済学 / ネットワーク |
研究成果の概要 |
1828年に経済学教授職が設置されたケンブリッジでは、1830年代初頭に反主流派経済学の大きなうねりが生じたが、これに関連する二点を明らかにした。第一は、英国科学振興協会1833年ケンブリッジ大会における統計部会の設置は、ヒューウェルとケトレとの関係が(従来考えられていた以上に)重要な役割を果たしていたことである。これは、ケンブリッジの人的ネットワークと国際的な統計運動に連なる人的ネットワークとの結節点の存在を示唆する。第二に、両者の協力関係にもかかわらず、社会研究における数学の使用について両者に見解の隔たりがあり、これが社会経済についての知をいかに組織するかについての違いになったことである。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1830年代のケンブリッジにおける経済学の有り様は、従来、主として公刊されたテキストに基づき語られてきたが、各地に分散して所蔵されている手稿類や非公式資料を分析しさらにそれらを総合することによって、交錯する人的ネットワークが英国科学振興協会の1833年ケンブリッジ大会における統計部会という組織の設置に結びついていった次第を、(部分的とはいえ)明らかにした。このことは、単に従来知られていなかった事実を発見したということに止まらず、人的ネットワーク・組織両面から思想史にアプローチするという方法が新たな知見をもたらしたという点でも、少なくない学術的意義を有するものである。
|