研究課題/領域番号 |
17K03869
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
田中 一弘 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 教授 (70314466)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 良心と自利心 / 儒学 / Integrity / 経済士道 / 士魂商才 / 経営哲学 / 良心 / 道徳経済合一 |
研究成果の概要 |
本研究は、経済活動で良心と自利心の両立を図る経営哲学の思想的根拠と現代への適用を探求するものである。その際、儒教倫理の考え方を採り入れるのが大きな特徴である。ただ、東洋の儒教倫理と親和性のある限りで、西洋における同様の思想も視野に入れることで、より深く普遍的な議論ができることが研究の過程で明らかになった。東西両洋をつなぐキーワードとなるのがIntegrity(誠実さ)であり、これが営利追求を伴う経済活動において自利心を有効に活かす上で不可欠であることを明らかにした。また、渋沢栄一の道徳経済合一説が、新興国の経済発展とグローバル資本主義が抱える諸課題の解決に活用できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
儒学(儒教倫理)を学術研究の立場から経営学とりわけ経営倫理の領域に活かそうとする動きが、この10年あまりの間に国外では活発化しているものの、我が国ではこうした研究はほとんど行われてこなかった。そうした中、日本企業の経営実践と経営思想をも十分に踏まえた日本発の儒学的経営哲学の展開を試みたのが本研究である。 儒学やそれと親和的な思想に依拠した 「良心が主、自利心が従」という経営哲学は、日本企業の経営を暗黙的に特徴づけてきたと言ってよい。その思想的根拠と実践事例とを明らかにすることは、これまで看過されてきた日本型経営の目に見えない、しかし重要な、要素を浮き彫りにするものといえる。
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