研究課題/領域番号 |
17K04018
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
商学
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
諏澤 吉彦 京都産業大学, 経営学部, 教授 (50460663)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 老齢保障システム / ポートフォリオ理論 / 公的年金 / 分離均衡モデル / 年金保険 / 医療保険 / シミュレーション分析 / 医療保険システム / 健康増進型医療保険 / 医療費削減 / 健康診断計測項目 / 支払能力 / 老齢保障 / テレマティクス / ナッシュ分離均衡モデル / モニタリング / 逆選択 / モラルハザード / 保険料内部補助 / 保険 / 公的年金制度 / 私的年金保険 / 分離ナッシュ均衡モデル / 内部補助 / 付加保険料 / 経済変動リスク / 賦課方式 / 社会変動リスク / 事前積立方式 / モダンポートフォリオ理論 / 経営学 / 商学 / 年金 |
研究成果の概要 |
老齢保障システムにおいて公的保障と私的保障がいかに機能分担すべきかを、保険経済学の視点から探った。ポートフォリオ理論に基づく分析からは、公的年金が低廉な保険料を維持し、給付金の変動性を最小化すれば加入者の離脱を回避することがわかった。分離均衡モデルによる分析からは、私的な年金保険や医療保険が、低費用で精緻なリスク評価に基づきリスク細分化を行い、補完的かつ多様な保障を提供すれば、加入を促進することが示された。また、健康増進型医療保険に関するシミュレーション分析からは、適切に設計されたリスク指標に基づく同保険の普及が、保険会社の支払能力強化と公的医療保険の医療費削減に貢献することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、従来保険研究が取り組んできた逆選択とモラルハザードの緩和策に加え、経済変動リスクと社会変動リスクへの対処に視野を広げ、また保険がリスク移転だけでなく、能動的に損失縮小の機能を持ち得るものであることを示している。これらの点において本研究は、保険研究に新たな視点から知見を加え、その水準向上に資するものである。さらに本研究は、年金システムにおける公的年金と私的年金保険の保険料体系と保障内容のあり方を示すとともに、医療費削減のために提供されるべき私的医療保険の商品設計についても分析していることから、公的生活保障制度設計上および保険経営上意義ある示唆を導き出したと言える。
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