研究課題/領域番号 |
17K04116
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
ウー ジョンウォン 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (50312913)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 賃金の個人間格差 / 中小企業 / 国際比較 / 市場賃金率 / 労働協約 / 従業員格付け / 従業員評価 / 賃金 / 個人間格差 / 従業員の格付け |
研究成果の概要 |
本研究は、中小企業における賃金の個人間格差の決定メカニズムを国際比較したものである。①中小企業では熟練度によって賃金が決まる、②熟練度を測る仕組みは、市場の影響が強いか組織の影響が強いかによって異なる、③その仕組みが賃金格差に影響するという研究仮説のもの、(a)従業員の「銘柄」と賃率の決め方、(b)従業員評価の仕組み、(c)賃金格差を調査した。アジア諸国と欧米を比較検討した結果、アジア諸国の場合、(a)「職種」が一部維持されているものの、学歴資格のほかに銘柄といえるものは確立しておらず、(b)賃金に対する評価の影響力が相対的に大きく、これが(c)の賃金格差につながっていることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界的に働く人の多数は中小企業に勤めているが、中小企業労働者の労働条件、特に賃金に関する国際比較研究は少ない。一方、同じ企業規模、同じ仕事に働く労働者の間に賃金格差が広がる傾向があるが、その実態に関する調査は少ない。このなか、本研究は、中小企業に焦点を当て、熟練度を測る仕組みは市場の影響が強いか組織の影響が強いかによって異なるという仮説のもと、賃金の個人間格差の決定メカニズムを国際比較し、欧米に比べた場合、アジア諸国は、学歴資格のほかに銘柄といえるものが確立しておらず、賃金に対する評価の影響力が相対的に大きいことが、賃金格差につながっている事実と、評価を制度化する必要があることを発見した。
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