研究課題/領域番号 |
17K04504
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
實吉 綾子 帝京大学, 文学部, 准教授 (90459389)
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研究分担者 |
道又 爾 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (00229733)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 大きさ知覚 / 身体近傍空間 / 道具 / 自閉スペクトラム症 / 顔認知 / 身体拡張 / 注意の異方性 / 道具使用 / 大きさの知覚 / 実験系心理学 / 認知科学 |
研究成果の概要 |
本研究では、刺激提示位置が身体近傍かどうかに関わらず絶対的な大きさを無意識的に報告する条件では正確に実現されること、一方意識的に報告する条件では過小視されることを示した。また、身体近傍空間の特性について詳細に検討したところ、道具による身体近傍空間の拡張は道具の作用面に対して行われること、道具の物理的実体よりも視覚的な延長の影響が大きいことが示された。さらに自閉スペクトラム症者は身体近傍空間の把握が不正確であり、近傍空間における注意の優位性が認められなかった。大きさ知覚の応用的な研究として、目が不自然な大きさであるときに感じられる不気味さは自分と同人種の時により強いことなども明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、視覚情報の絶対的な大きさが、身体近傍空間にあるかどうかによらず、無意識的な運動では正確に、言語や意識下では過小評価されることを初めて示したものである。また、習熟によって身体近傍空間が道具の作用面に投影される可能性や、身体近傍空間を変化させるために道具に必要な情報は物理的実態よりも視覚的な延長であることなどを示した。さらに自閉スペクトラム症者(ASD者)を対象とした身体近傍空間の特性を検討する実験ではASD者の身体近傍空間の把握の苦手さを明らかにすることができた。これはASD者における距離の把握の難しさやものへのぶつかりやすさといった困りごとの改善につなげることのできる知見である。
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