研究課題/領域番号 |
17K04543
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鈴木 晶子 京都大学, 教育学研究科, 教授 (10231375)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | タクト / パフォーマンス / ミメーシス / プロフェッショナル養成 / 熟達 / 課題対処法 / 教師力 / 暗黙知 / パフォーマンス分析 / 学校日常 / 実践知 / 緊急性と不確実性 / AI協働型のプロの技倆 / 教師のキャリア形成 / 日常実践 / 専門家としての職能 / 人工知能と教育 / 課題対処メカニズム / 教師の働き方改革 / 教育学 |
研究成果の概要 |
本研究では学校日常における教師の「課題対処メカニズム」について、日独フィールド調査およびパフォーマンス分析を実施した結果、(1)教師個人の力量だけでなく、チームや組織としての力量発揮を配慮した課題対処法が重視されている実態、(2)認知主導型のドイツに比し日本では共感型主導型の特徴をもつこと、(3)二項比較による解決法をとるドイツに対し、日本では生徒、保護者、教師ら総ての当事者の成長や学びに繋がる「三方よし」の原則を目指す傾向にあること、(4)熟達した教師ほど、授業場面での状況認知や構造的理解、自らの働きかけが及ぼす影響について予測や想像力が教師のパフォーマンス最適化に重要であることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は教師の課題対処のメカニズムを歴史人類学的手法を用いて解明することにより、教師力・タクトの働きの具体を捉え、その熟達のための方策を示し得た点、また問題対処において、日本の教師の三方よしの解決法の意義およびその文化的背景としての組織やチームの運営におけるその定性的特徴を明らかにした点で、暗黙知や身体知をはじめ教師力としてのタクトの働きに関する研究関心の米、欧州での高まりのなか、極めて高い学術的意義を有する。また、日独の現場教師の協力を得て実施した本研究は、現場教師の課題対処力の向上に資するものであるとともに、他の医療やケアのプロフェッショナル養成にも資する成果を得た点で社会的意義を有する。
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