戦中・戦後の数学教育における進歩主義と本質主義の対立と共存に関する研究

• 研究課題/領域番号: 17K04741
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 教科教育学
• 研究機関: 筑波大学
• 研究代表者: 蒔苗 直道 筑波大学, 人間系, 准教授 (40345939)
• 研究期間 (年度): 2017-04-01 – 2023-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2022年度)
• 配分額: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円); 2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円); 2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円); 2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: 戦後教育改革期 / 進歩主義 / 本質主義 / 数学教育再構成運動 / 戦後教育改革 / 数学教育 / 各教科の教育 / 算数 / 数学 / 算数 数学 / 教育学

研究成果の概要

日本の戦中・戦後の数学教育における進歩主義と本質主義との対立と共存の様相を明らかにした．そのため，戦中・戦後の日本の数学教育に影響を与えた米国の数学教育の動向および戦中の日本における数学教育再構成運動や関数概念への着目について明らかにした．そして，戦後教育改革期の数学科教科書の特徴を明らかにすることで進歩主義と本質主義との対立と共存の様相を示した．

研究成果の学術的意義や社会的意義

戦後教育改革期において、戦中の数学教育から継承されたのは、既成の数学の知識や体系を子どもに教え込むものではなく、子どもが自分自身の活動から数学の知識やその体系付けられた理解を形成することを援助するという考え方である．従来の数学教育史においては、この思想が十分に取り上げられてきたわけではない．生活か数学かという対立構造の中では、指導において用いられた表面的な特徴に焦点が当てられ、その背景にあった思想にまで考察がされていなかったと言える．本研究では、この側面からの見直しを行うものである．この点に、本研究の学術的な特色と独創性がある．

研究成果

• [雑誌論文] 1920年代から30年代の米国の数学教育界における関数概念－日本の数学教育再構成運動の背景－ (2020)
  • 著者名/発表者名: 蒔苗直道
  • 雑誌名: 第8回春期研究大会論文集 巻: 1 ページ: 213-218
  • NAID: 40022494621
  • 査読あり
• [雑誌論文] 数学教育再構成運動における中学校数学再構成の内容 (2019)
  • 著者名/発表者名: 蒔苗直道
  • 雑誌名: 第7回春期研究大会論文集 巻: 1 ページ: 71-76
  • NAID: 40022495154
  • 査読あり
• [雑誌論文] 数学教育再構成運動における五種検定教科書から『数学第一類第二類』への転換 (2018)
  • 著者名/発表者名: 蒔苗直道
  • 雑誌名: 第６回春期研究大会論文集 巻: 1 ページ: 219-224
  • NAID: 40022278224
• [学会発表] Approach of An Early-1940s Japanese Secondary Mathematics Textbook to Teaching the Fundamental Theorem of Calculus (2021)
  • 著者名/発表者名: Shinnosuke NARITA, Naomichi MAKINAE, Kei KATAOKA
  • 学会等名: 14th International Congress on Mathematical Education
  • 国際学会
• [学会発表] The Characteristics of Junior High school Mathematics textbooks in japan right after World war II (2017)
  • 著者名/発表者名: Naomichi Makinae
  • 学会等名: II International Conference on Mathematics Textbook Research and Development
  • 国際学会
• [図書] Theory and Practice of Lesson Study in Mathematics (2019)
  • 著者名/発表者名: Rongjin Huang, Akihiko Takahashi, Joao Pedro da Ponte, Naomichi Makinae他
  • 総ページ数: 865
  • 出版者: Springer
  • ISBN: 9783030040307
• [図書] Mathematics and its Teaching in the Asia-Pacific Region (2018)
  • 著者名/発表者名: John Mack, Judith Mousley, Andy Begg, Salanieta Bakalevu, Robin Havea, Andy Begg, Jane McChesney, Jyoti Jhagroo, Kay Owens, Philip Clarkson,Chris Owens, Charly Muke, Judith A Mousley, Chris Matthews, Ester B Ogena, Marilyn Ubina-Balagtas, Rosemarievic V Diaz, Sitti Maesuri Patahuddin, Naomichi Makinae 他
  • 総ページ数: 297
  • 出版者: World Scientific Publishing
  • ISBN: 9789813272125