研究課題/領域番号 |
17K04949
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
特別支援教育
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研究機関 | 十文字学園女子大学 |
研究代表者 |
伊藤 恵子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (80326991)
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研究分担者 |
安田 哲也 東京電機大学, 理工学部, 研究員 (90727413)
小林 春美 東京電機大学, 理工学部, 教授 (60333530)
高田 栄子 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (20236227)
池田 まさみ 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (00334566)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 発話意図 / 表情理解 / 語用論的能力 / ナチュラルサポーター / 抽象語理解能力 / 注視点計測 / 自閉スペクトラム症指数 / 自閉症スペクトラム指数 |
研究成果の概要 |
本研究では,自閉スペクトラム症(ASD)児の語用論的能力の特徴を映像実験により調べた。その結果,発話意図を推測する上で手がかりとなる情報が顕在的に提示されれば,ASD児も定型発達(TD)児と同様に発話意図を推測できた。しかし視線分析に関しては,TD児が事物や話者の顔などと周囲の情報とを統合しているのに対し,ASD児は特定の事物や話者などの限られた対象から,話者の発話意図を推測していることが示唆された。支援に関しては,日常生活で話者の発話意図を推測するうえで,潜在的に存在する重要な文脈情報を自発的に発見し,その利用を促す学習が必要と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ビデオ映像を用いたことで,状況の統制をはじめ音声や表情の操作及び注視点計測装置による視線解析が適切に行えたため,ASD児の非言語情報の活用をはじめ,発話意図の推測過程を周到に検討することができた。得られた知見により,既成のプログラムとは異なり,実証的データに基づいたASD児の語用論的能力の特徴に的を絞った効率的な支援が期待できる。これらの支援による早期介入は,二次的な障害を未然に防ぐことが期待できる。また,ASD児と日常をともに過ごす家族や教師等の専門家ではないナチュラルサポーターが,自然な形で配慮支援することで,各ASD児の特徴に応じた適切な日常的支援へとつなげることを可能にする。
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