研究課題/領域番号 |
17K05041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
結晶工学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
斎藤 全 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (80431328)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 光弾性定数 / 酸化物ガラス / 電子分極率 / 構造 / リン酸塩ガラス / ガラス構造 / 光ファイバー / 応力誘起複屈折 / 構造・機能材料 |
研究成果の概要 |
鉛を組成に使用しない環境調和型のリン酸塩ガラスの中で,光弾性定数が極めて小さいガラス組成を見出し,その物理的な特徴とガラス構造の特異性について調査を行った。電子分極率が大きいイオンのうち,Sn2+,あるいはBa2+を含むリン酸塩ガラスについて,非常に小さい光弾性定数を持ち,さらに屈折率が大きいガラス組成を特定するに至った。さらにガラスを構成する酸化物の電子分極率をパラメータにすると,小さい光弾性定数を有するガラス組成を予想することが可能である。実際のガラス作製以前に,偏光光学特性ガラス素子に用いるガラスの組成設計ができる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酸化物ガラスの光学応用に関して,屈折率が大きい材料が重要視されるものの,光弾性定数を扱うことは少ない。ガラスの光弾性が,材料の電子物性だけではなく,ガラスを構成する原子の変位に根源とする機械的特性との両方に関係するからである。ガラスに応力を加えても,本来の屈折率の等方性が維持されるガラス組成(低光弾性ガラス)を見出すために,本研究では構成酸化物の電子分極率を軸とした組成設計が有効であることを示したことが学術的意義である。さらに,情報を偏光に乗せて伝搬させる光通信用光学素子において,光ファイバーのように外部の力が加わっても偏光が保持される光学材料探索,設計における一指針となることが期待される。
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