研究課題/領域番号 |
17K05163
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 正俊 東京工業大学, 理学院, 准教授 (30534052)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 整数論 / ゼータ関数 / Weilの規準 / screw関数 / 無限分解可能分布 / Li係数 / 明示公式 / 正定値 / L関数 / 多項式 / Schur-Cohnの判定法 / モデル空間 / フレドホルム積分方程式 / 共役線形作用素 / 零点分布 / 消散型波動方程式 / de Branges 空間 / L関数 / 関数空間 |
研究実績の概要 |
昨年度に引き続いて、ゼータ関数に関係した正準系のスペクトル逆問題についての研究から派生した、ゼータ関数から生ずるscrew関数と、それに関連した整関数が成すHilbert空間に関する研究を行った。
今年度に得られた成果として、まず中村隆氏との共同研究によって得られた、Riemannゼータ関数から生ずるscrew関数と確率論における無限分解可能分布との関連が挙げられる。これによりRiemann予想は、このscrew関数を指数にもつ関数がある無限分解可能分布の特性函数になっていることと同値なことが示される。さらにRiemann予想を仮定すると、その無限分解可能分布のLevi測度を明示的に与えることができる。この成果は確率論の専門誌で発表された。
この他の成果として、Riemann予想の規準の一つであるLiの規準に関する結果が挙げられる。Liの規準はLi係数と呼ばれる数列の非負性がRiemann予想と等価になるというものである。本研究により、Li係数の非負性は、Li係数があるHilbert空間におけるベクトルのノルムとして実現されることと同値であるという理解が得られた。Li係数の非負性についてこのような幾何的な理解が得られたのは初めてのことである。この成果は整数論の専門誌で発表された。これらの他、昨年度に行っていたゼータ関数から生ずるscrew関数を用いて定義されるエルミート形式によってRiemann予想に対するWeilの規準の類似を書き下す研究について、証明の改良等を行い専門誌で発表した。
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