研究課題/領域番号 |
17K05259
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2017-2021) |
研究代表者 |
金信 泰造 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 特任教授 (00152819)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 結び目 / 4移動 / HOMFLYPT多項式 / H(2)移動 / (2,2n)型トーラス絡み目 / リボン結び目 / 結び目群 / ねじれAlexander多項式 / 対称和 / Jones多項式 / Q多項式 / 2次元リボン結び目 / リボン結び目表示 / 分岐被覆空間 / 4移動 / ファイバー結び目 / 2重ケーブルジョーンズ多項式 / 絡み目 / 整合的バンド手術 / 交差交換距離 / H(2)結び目解消数 / 結び目理論 / 低次元トポロジー / 高分子のトポロジー |
研究実績の概要 |
2022年度からの継続である結び目の局所変形の一つである4移動の研究と,以前からの課題であったH(2)移動の研究ををおこなった. まず,4移動とは結び目の図式において連続する4回の半ひねりの部分をなくす,あるいは逆に,平行な2本に4回の半ひねりを入れる局所変形である.全ての結び目が4移動を何回かおこなうことで解けるかという問題(4移動予想)は現在も未解決の大問題である.2つの結び目に対して,一方に4移動を何回かおこなって他方に変形できたとき,その最小回数を4移動距離という.特に自明な結び目との4移動距離を4移動結び目解消数という.2022年度に9交点までの結び目の4移動結び目解消数と7交点までの結び目の間の4移動距離の表を作成したが,これをさらに見直して改良した.基本的な手法はHOMFLYPT多項式の利用である.HOMFLYPT多項式を簡易化して得られる2種類の多項式の4移動による変化に注目し,その後,特殊値を調べる方法である.さらに符号数を利用することで精密化が可能となった.以上により,以前の表を大きく改良することに成功した.これは滝岡英雄(佐賀大学)との共同研究である. 次に,H(2)移動である.今回研究したのは(2,2n)型の2成分トーラス絡み目の間でH(2)移動で移り合うものを調べた.H(2)移動とは,結び目,絡み目の図式において半ひねりのバンドをつなぐ手術による局所変形である.ただし,同じ成分をつなぐという条件なので,成分数は変わらず,また,元の絡み目の向きとの整合性はない.寺垣内は2015年のquasi-alternatingに関する論文で(2,2)トーラス絡み目からH(2)移動で得られる(2,2n)型の2成分トーラス絡み目の分類問題を提出したが,これに対する解答を得た.一般の(2,2n)型トーラス絡み目の問題に拡張したが,これには完全な解答はできなかった.
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