研究課題/領域番号 |
17K05297
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学基礎
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
深澤 正彰 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (70506451)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 後退確率微分方程式 / 非線形確率積分 / 確率解析 / 数理ファイナンス / 確率論 / 解析学 |
研究成果の概要 |
数理ファイナンスへの応用を念頭に後退確率微分方程式と非線形確率積分の研究を行った。本研究は非線形確率積分によって市場流動性を考慮した資産運用収益をモデル化するという動機と、後退確率微分方程式を経由して非線形確率積分を伊藤積分で表現できるという着想から始まった。非線形条件付き期待値を効用関数とするベルトラン型競争市場におけるヘッジ問題を研究し、最も単純な設定においてはヘッジ戦略がバーガース方程式の解によって記述され、ヘッジ対象ペイオフの形状がバーガース方程式が表現する衝撃波として伝播し、資産価格の暴落を引き起こすメカニズムを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
後退確率微分方程式と非線形確率微分方程式の関係が明らかとなり、伊藤の表現定理の非線形確率積分への拡張や、後退確率微分方程式の解の非退化性など確率解析分野における新しい知見が得られた。これら数学的成果の帰結として、ファイナンスモデルの解析により市場の非線形性に関する斬新な解釈とリスクヘッジ手法が得られ、流動性リスクの考慮を通した金融工学技術の発展を通して、金融市場の安定化に貢献する。
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