研究課題/領域番号 |
17K05334
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学解析
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研究機関 | 明治大学 (2020-2022) 宮崎大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
辻川 亨 明治大学, 研究・知財戦略機構(生田), 研究推進員(客員研究員) (10258288)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 反応拡散方程式 / 定常問題 / 楕円積分 / 分岐現象 / 分岐解 / 完全楕円積分 / 特異摂動解 / 分岐構造 / 特異極限法 / 分岐理論 / 特異摂動法 / 特殊関数 / 比較原理 / differential equation / bifurcation / singular perturbation / 微分方程式 / 縮約系理論 |
研究成果の概要 |
2変数反応拡散方程式の定常解の構造を解明するために、ある種の縮約系を解析することは重要な問題である。多くの場合、その縮約系は積分制約条件付きのスカラー方程式、または非局所項を含む方程式である。 本研究では非局所項を含むAllen-Cahn方程式の定常問題について、すべての定常解の構造を決定した。特に、拡散係数を分岐パラメーターとして、定数解からの1次分岐(対称解)とそこからの2次分岐(非対称解)の存在を示した。また対称解が2次分岐点を境にその安定性を変えることも示した。解析には完全楕円積分を用いた定常解の解表示が重要な役割を果たした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然現象を記述するモデルとして反応拡散方程式が幅広く研究されている。その定常解などの存在や安定性を解析することは重要であり、パラメーターに関する大域的な解構造を決定するという観点から研究を進めている。本研究は非局所項を含むAllen-Cahn方程式の定常問題について、完全楕円積分を用いた解表示による解析が中心であり、その存在証明が困難な2次分岐構造を示した。その過程で完全楕円積分に関する有用な公式を得た。この解析手法は金属の融解問題を記述したPhase-Fieldモデルや細胞の極性を記述したモデルに適応が可能である。
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