研究課題/領域番号 |
17K05419
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大河内 豊 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (40599990)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ブラックホール / ストリングクラウド / 時空の崩壊 / クインテッセンス / 触媒効果 / 真空崩壊 / ヒッグス真空 / 準安定状態 / 弦理論 / 素粒子論 |
研究成果の概要 |
触媒効果に基づく準安定状態の崩壊について研究した.特に,ブラックホールやストリングクラウドと呼ばれる物体がある場合に生じる触媒効果について調べ,それを二つのことに応用した.一つは,5次元時空における真空崩壊の際に生じる4次元のバブルについてである.我々の世界がその上の4次元時空実現されている場合,触媒効果によってどのようなバブルが生みされやすいかが異なってくる.これにより,宇宙項問題を解決する糸口を見つけた.もう一つは,4次元理論におけるヒッグス真空の崩壊についてである.これも触媒効果により崩壊が早まることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
統一理論においてドジッター時空を構成することは,現在の宇宙を説明するためには必要なことである.その構成がと統一理論の候補である弦理論において大変困難であることがわかってきている.その中で,これまでとは別の方向性が模索され,高次元理論に生じるバブル上に我々の宇宙があるというシナリオが提案された.我々は高次元に物質が存在するとそれによる触媒効果が起こり,ある種類のバブルが生成されやすくなることを見つけた.それを用い現在の宇宙に存在する物質を再現するように5次元理論を構成すると,自動的に小さな宇宙定数をもつドジッター時空が生み出されることを示した.これを用いれば宇宙項問題が解決される可能性がある.
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