研究課題/領域番号 |
17K05567
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堀 健太朗 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 教授 (30535042)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 線形シグマ模型 / ゲージ対称性 / 境界上の自由度 / Dブレーン / 次数制限則 / サイバーグ双対性 / 半球面分配関数 / 収束条件 / 積分路の族 / 双対性 / モノドロミー / 強結合相 / カラビ・ヤウ多様体 / ゲージ理論 / 境界自由度 / 境界条件 / テータ角 / スピノル場 / 射影表現 / 平坦中心拡大 / 超弦理論 / 超対称性 |
研究成果の概要 |
本研究は2次元ゲージ理論を境界を持つ面上に定式化するときの境界条件についてである。超対称性を持つとは限らない一般の理論において、境界自由度のゲージ変換性を決定した。(2,2)超対称理論においてはゲージ群のどの表現が境界上に許されるかを判定する「次数制限則」を見つける方法を開発した。直交群やシンプレクティック群をゲージ群とする超対称QCDにおいては次数制限則がサイバーグ双対性と整合的であることを見出した。ゲージ化された線形シグマ模型においては次数制限則はある相から別の相へのDブレーンの輸送則を決定する。本研究により超弦理論の非幾何学相や強結合相におけるDブレーンを調べる有効な方法がもたらされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子力学と一般相対論を統一的に含む理論的枠組みの最有力候補が『超弦理論』であるが、その研究において過去30年にわたり中心的役割を果たして来たのが「Dブレーン」である。弦理論を研究する従来の方法は時空の曲率が大きくなるに従い量子補正が増大し破綻してしまう。その問題を解決するのが線形シグマ模型である。本研究では線形シグマ模型におけるDブレーンを調べる有効な方法を開発した。それによりこれまで手の届かなかった領域における超弦理論の基本的な理解が得られるようになった。また、Dブレーンは数学的にも興味深い対象であり、本研究は代数幾何学の新しい予想を生み出している。
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