研究課題/領域番号 |
17K05578
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
西野 友年 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (00241563)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | エンタングルメント / テンソルネットワーク / 繰り込み群 / エントロピー / フラクタル / ランダム系 / 相転移 / 臨界指数 / 非一様系 / 多面体模型 / 中心電荷 / 非一様 / 相互情報量 / 量子エントロピー / 臨界現象 / HOTRG / イジングモデル / 木構造 / 特異値分解 / ディスエンタングラー / 階層 |
研究成果の概要 |
本研究ではテンソルネットワーク形式を用い、エンタングルメントに現れる空間構造の解明を、一様あるいは非一様な系の平衡状態に対して数値的に進めた。まず、再帰的な構造を持つフラクタル格子上の古典および量子スピン模型に対して高次テンソル繰り込み群を適用し、相転移に現れる臨界指数が非自明な値であることを示した。また、古典ランダムスピン系に対して行列積状態を背景とするTEBD手法を適用し、エンタングルメント・エントロピーが西森曲線上においても特異性を示すこと示した。正方格子上の多面体模型に対しては、角転送行列繰り込み群を通じて相転移解析を行い、中心電荷が1以上である場合の存在が判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フラクタル格子上では臨界領域でもエンタングルメントの増大が抑制され、テンソルネットワーク形式による相転移解析が数値的に精密に行えることが判明し、フラクタル系の実質的な空間次元の理解が深まると期待される。2次元格子上のランダムスピン系に対してTEBD手法による精密解析が可能であることが実証されたことから、より高次元のランダム系へのテンソルネットワーク形式の応用が広がり、スピングラスまでを含む状態解析が期待される。以上の成果などをレビュー図書に取りまとめ、初学者向けの解説も含めたものを出版した。より多彩な物理系へのテンソルネットワークの応用が更に広がって行くことが期待される。
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