研究課題/領域番号 |
17K05590
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 高知工業高等専門学校 |
研究代表者 |
谷澤 俊弘 高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 教授 (60311106)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 複雑ネットワーク理論 / 臨界現象 / 相転移 / 数値シミュレーション / 複雑ネットワーク / 統計物理 / 数理物理 / パーコレーション転移 / 強相関系 |
研究成果の概要 |
2007年Nohは,ノード結合に正の次数相関を持つERネットワーク上のパーコレーション転移は平均場型ではない可能性を示唆したが,これが正の次数相関を持つネットワークの一般的な性質なのかについては明らかになっていない。 本研究では,べき乗の次数分布と強い正の次数相関を持つネットワーク上でのパーコレーション転移について詳細なシミュレーションを行い,有限サイズクラスター分布の転移点でのピーク消失は見られないことを確認した。この結果は表面上はNohの結果と矛盾するものだが,両者が対象とするネットワーク構造には違いがある。 この違いの原因の解明については,厳密な方程式系から出発する解析的手法が必要となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複雑ネットワークは規則的配列を取る正方格子よりも一般的な構造を持ち,統計物理学における相転移現象の研究対象としても興味深い。本研究課題は,ノード結合に正の次数相関があるネットワーク上でのパーコレーションが平均場型か否かという未解決問題を解明しようというもので,構成要素間の相関を取り入れた相転移現象の考察という点においても意義深い。本研究の成果から正相関ネットワークにおいては転移のタイプがネットワーク構造に依存する可能性が示唆され,その依存性をさらに理論的に厳密に考察する必要があることが明らかになった。
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