研究課題/領域番号 |
17K05751
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
圷 広樹 大阪大学, 大学院理学研究科, 准教授 (80316033)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 有機伝導体 / 整流性 / 極性結晶 / 分極 / BEDT-TTF / 安定有機ラジカル / ドープ / キラル / 有機導体 / ダイオード特性 / 伝導性 / 磁性 / ダイオード / I-V特性 / 分極配向 |
研究成果の概要 |
対アニオンが全て同じ方向を向き分極している極性結晶の有機導体α-(BEDT-TTF)2PO-CON(CH3)CH2SO3・3H2O (PO = 2,2,5,5-tetramethyl-3-pyrrolin-1-oxyl free radical)の単結晶の表と裏に端子を貼っただけの簡単な素子が整流性を示したが、その後再現できていないので、本助成では再現を目指すとともに、対イオン層の分極した新しい有機導体の開発を行った。整流性は何度か再現したが、必ず現れる実験条件を掴むことはできていない。また、分極対イオン層を有する新規有機導体は6種得られ、そのうち結晶全体に渡る分極を有する結晶は3種であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
もしこれらの極性有機導体が整流性を示せば、整流性を示すシリコンなどの半導体のp-n接合とは異なりクリーンルームも高価な半導体製造装置も使わずにできることになり、さらに、p-n接合は太陽電池の発電原理でもあるので、太陽電池への応用も期待でき、社会的意義は大きい。しかし、この助成では整流性は何度か再現したものの、その条件を絞り込むことができず、未だ整流性の再現は確固たるものではない。また、新しい極性有機導体も整流性は示さなかった。有機導体での対イオンの役割は今までほぼ無視されてきたが、この助成で対イオンの分極が有機導体の特性に影響を与えることを示せたことは、学術的に意義があることと信じたい。
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