研究課題/領域番号 |
17K05834
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物性化学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 弘樹 京都大学, 人間・環境学研究科, 助教 (00321779)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 光学分割 / 相転移 / 結晶多形 / 結晶化 / 光異性化 / 多形 / 自然光学分割 / 多形制御 / 外部刺激応答分子 / 光照射 / 結晶成長 / 自然光学分割法 |
研究成果の概要 |
ラセミ化合物結晶に適応可能な光学分割法である「優先富化現象」の鍵過程は「結晶化の際に自発的に起こる多形転移」と考えられていた.しかし「準安定結晶の自発的崩壊」とエナンチオマーの放出が起これば,本現象を示すことが明らかとなった.外部刺激応答分子の構造変化を利用して「準安定結晶の自発的崩壊」によって本現象を誘起させること目指した. アゾベンゼン類が,UV照射と未照射溶液で分子の会合状態が異なることをATR-FTIRで観測した.また,UV照射溶液を温度可変粉末X線回折のその場測定で,光異性化した分子が低温下で結晶化する過程を観察した.この溶液を昇温すると相転移が起き,その過程も観察することに成功した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
結晶中での光を照射して分子構造が変化する反応(光異性化)の追跡や分子構造の変化に伴う相転移の過程を観察した例は数多く報告されているが,光反応で異性化をする分子が溶液中から結晶を形成の過程についての観測は,過去に例がなかった.今回,溶液中での温度可変粉末X線回折のその場測定によって,光異性化した分子(不安定構造を持つ分子)が,低温下で結晶として析出する過程を観察した.また溶液の温度を昇温すると相転移が起こることを見いだし,その過程の観察にも成功した.不安定化学種の結晶化過程の観察法の確立は学術的に大きな意味を持つ.この観測法によって,固体物性の大きな影響を与える結晶多形の検索に応用が可能である.
|