研究課題/領域番号 |
17K06211
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
中別府 修 明治大学, 理工学部, 専任教授 (50227873)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | バイオカロリメトリ / MEMS / 代謝熱 / 高感度熱測定 / 単一個体 / 温度制御 / サーモパイル / 恒温槽 / 熱測定 / 熱量測定 |
研究成果の概要 |
本研究は,単一個体の代謝熱量を調べるナノワット級のバイオカロリメータの開発を目的とし,熱量センサの高感度化,増幅回路の低ノイズ化,多重恒温槽の安定性向上を行った。センサでは,MEMS技術を用いた高感度サーモパイルセンサを製作し,差動上下センサ構造を採用した。増幅回路には,4個の計装アンプを並列した低ノイズ回路を導入した。恒温槽は4重構造とし,温度制御にデジタルPI制御を実施した。 結果として,酵母菌の増殖過程,ブラインシュリンプの単一卵の孵化過程に対して連続100時間を超える安定した計測が可能なことを示し,10nWレベルから10μWレベルの範囲で,代謝熱計測が可能なことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のバイオカロリメトリでは,計測下限が100nWレベルであり,昆虫個体の代謝熱を測れる程度であり,微生物や細胞の計測には多数個体の平均的な挙動を計測していた。本研究では10ナノワットレベルに計測下限を拡張することができ,微生物個体の代謝熱を計測できるレベルを達成し,例えば,ブラインシュリンプの単一個体の孵化過程を代謝熱変化で捉えることが可能となった。この技術の少し先には,単一卵の受精や卵割など生物の発生過程を代謝熱から調べることが可能となり,また,少数細胞を用いたアレルギーや薬効の試験という生物学や医療への貢献が期待される。
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