研究課題/領域番号 |
17K06404
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
篠原 尋史 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 特任教授 (50531810)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | PUF / TRNG / 乱数 / ビットエラー率 / ハードウェアセキュリティ / ホットエレクトロン注入 / 電子デバイス・機器 / セキュア・ネットワーク / 暗号・認証等 |
研究成果の概要 |
モノのセキュリティーのため、自然由来乱数を生成する集積回路の品質向上を行った。基本構成のラッチ回路において、微小な素子ばらつきや熱雑音から安定して乱数を得るため、素子固有値を出力するPUFでは双安定の分水嶺から離れた点に初期状態を誘導し、毎回予測不能な値を生成するTRNGでは初期値を分水嶺上に設定するアイデアを用いた。 PUFでは、ホットキャリア注入によるミスマッチ強化などの技術で一層の安定性向上を図り、最悪の電源電圧・温度条件下やエージング後でエラーゼロを達成した。 TRNGでは、高出力効率の後処理回路と組み合わせて、6セル出力から1ビットの高品質乱数を安定して創出することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PUFは、暗号鍵の安全を守ることから信頼の礎と呼ばれている。従来は強力ECCで安定化していたが、回路が複雑で消費エネルギーも大きく、リアルタイム性にも乏しかった。本成果はECC不要なので、省エネルギー高速で、IoT端末適用が期待される。近年はゲート絶縁膜破壊や不揮発メモリを用いてエラーゼロの報告はある。標準CMOSプロセスで破壊痕跡なくエラーゼロを示した功績は大きい。 ラッチTRNGのコア回路は小さいが、出力が偏るためにフィードバック制御や多数のセルを準備する必要があった。本研究ではフィードバック制御無しに6セルだけから高品質乱数を得ることを実証したので、一層の小型省エネルギーに貢献できる。
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