研究課題/領域番号 |
17K06699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
黒野 弘靖 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (80221951)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 雁木 / 町家 / 雪処理 / 高田 / 街路 / 水路 / 祭礼 / 城下町 / 湊町 / 保全 / 町並み / 建築学 / 都市計画・建築計画 / 住宅論 |
研究成果の概要 |
新潟県上越市〈高田〉の雁木町家がすぐれた雪処理文化を有していたことを明らかにした。〈高田〉と荒川を挟み対岸に位置する街村〈稲田〉の雪処理を把握した。〈稲田〉は通り中央の水路を利用して雪処理と橇ミチを両立していた。城下町〈高田〉と街村〈稲田〉の雪処理システムの相違点から雁木が町ごとの雪処理文化を生み出す拠り所となっているたことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
雁木は、今和次郎(1912)以来「雪の積もったときでも安全に歩けるように庇を廊下のように」したものと認識されてきた。本研究により、雁木は積雪時の歩行路に留まらず、住人による屋根雪処理を雪の橇ミチやトンネルの形成につなげ、防災や春季の搬出へもつなぐ拠り所となっていたとわかった。 各戸が雁木を設置することにより、戸別の雪処理が可能となり、梯子と木鋤により一人で屋根雪を通りへ堆雪できた。雁木が軒を接することにより、堆雪位置が揃い、橇ミチが形成された。住人は雁木下への防火水槽の設置を了承し、積雪時の火災時にも消防ポンプを接続できた。屋根雪を多面的・循環的に有効活用するエコロジカルなシステムといえる。
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