研究課題/領域番号 |
17K06922
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物機能・バイオプロセス
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
神田 英輝 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (90371624)
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研究分担者 |
後藤 元信 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (80170471)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | スキャホールド / 脱細胞化 / 抽出 / ジメチルエーテル / バイオマテリアル / 亜臨界流体 / 再生医療 / 液化ジメチルエーテル |
研究成果の概要 |
界面活性剤を一切使わずにブタ組織を脱細胞化するため、数mm~数cmにカットしたブタ組織に25℃・0.59Mpaに加圧して液化DMEを流通させ、抽出カラムの内部で液化DMEによってブタ組織の細胞膜を構成するリン脂質が抽出した後、DNA分解酵素であるDNaseを1~7日間接触させて組織内部のDNAを断片化した。残留した細胞核のHE染色による顕微鏡観察とDNAの定量分析を行った。 本手法でブタ大動脈の脱細胞化に成功した。またブタ脳については脱細胞化できる可能性が示された。ブタ皮膚と軟骨については従来技術と同程度の残留DNA量であり、液化DMEを界面活性剤の代わりに用いる手法の妥当性を確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、万能細胞を立体的に培養するためのスキャホールドが注目されている。従来はブタ組織から界面活性剤によってリン脂質を除去した後に、DNaseによるDNAの断片化を行い、断片化したDNAを除去する工程が主流であるが、有毒な界面活性剤が細胞外マトリックスに残留して万能細胞の培養に支障がでる問題があった。界面活性剤の代わりに液化ジメチルエーテルを用いる本手法の研究成果によって、ブタ大動脈については界面活性剤を全く用いることなくスキャホールドを作成でき、また皮膚や軟骨や脳についても従来技術と同程度にはDNA除去が可能であることから、界面活性剤の残留の恐れがないスキャホールド作成に大きく前進した。
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