研究課題/領域番号 |
17K07046
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
伊藤 南 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (20311194)
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研究分担者 |
本間 達 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60361721)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 素材知覚 / 霊長類 / 視覚 / 触感 / 神経科学 / 行動学 |
研究成果の概要 |
物体識別の手掛かりとして素材感や質感の表現が果たす役割が注目されている。素材知覚の獲得に触感情報は欠かせないが、触感との関わりを含む素材感知覚の神経メカニズムはよく分からない。本研究ではニホンザル3頭を触感と視覚を組みあわせた素材識別課題に習熟させた。96新素材の5つの素材カテゴリー(木、金属、絨毯、毛皮、ゲルシート)への分類には整合性があったが、個別の素材について個体差が見られた。レバー位置の視認により触感と視覚情報を連合させると素材識別に影響が生じた。以上の結果は、サルの素材知覚が未熟で習熟課程にあり、電気記録実験との比較対照に際しては記録個体の素材知覚を考慮する必要性を示す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
素材知覚の神経メカニズムの研究では、サルは同一個体において知覚特性とニューロンレベルの電気活動の関連性を明らかにする機会を与える重要なモデル動物である。しかし、サルがヒトと同様の素材識別を行うかどうかは自明でない。本研究の意義は、モデル動物において脳の電気活動に対応する素材知覚の特性を明らかにし、モデル動物による電気記録実験とヒト被験者の行動実験との間をつなぐ重要なピースとなることである。本研究の成果は、サルにおける素材知覚がヒトのそれとくらべて未熟ないしは新規に獲得されるような知覚作業であり、サルを用いた電気記録実験においては記録対象の認知能力を見極めることの必要性を示している。
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