研究課題/領域番号 |
17K07056
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田村 弘 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 准教授 (80304038)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 神経回路 / 電気生理 / 多細胞記録 / 視覚 / 視床 / 大脳皮質 / 活動電位 / 局所電場電位 / マルチニューロン計測 / 視覚野 / 機能的神経回路 / サル / 神経科学 / 生理学 / 脳・神経 / 生物・生体工学 / 人工知能 |
研究成果の概要 |
サル大脳皮質視覚関連領野(初期視覚野, V1; 中次視覚野, V4; 高次視覚野, IT)において、同期発火の出現頻度と時間構造がV1、V4、ITの順に変化することを見出した。神経活動の同期発火に差異が出現したことより、各領野に固有の機能的神経回路の存在が示唆された。また、階層構造の明瞭なラット視床外側膝状体(LGN)と大脳皮質視覚野(V1)を対象として、LGN細胞スパイク活動とV1局所電場電位との関連を検討した。LGN細胞において3っの連続したスパイクが特定のパターンで生じた時に、V1局所電場電位が大きく変調することを見出した。スパイク発火の時間パターンの皮質活動に対する重要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
各領野に固有の機能的神経回路の存在は、階層構造に従った視覚応答特性の変化が、各領野への入力情報の変化に起因するのみならず、各領野で行われる固有の情報処理様式によっても変化している可能性を示唆している。この結果は、各領野が共通の神経回路を用いて、共通の情報処理を実行しているとする仮説に意義を唱える結果となった。また、視床細胞に特定の時間パターンでスパイク活動が生じた時に皮質電場電位が大きく変調されたことから、スパイク発火時間パターンのシナプス伝達における重要性が明らかになった。この結果は、発火時間パターンに視覚情報が符号化されれている可能性を支持する。
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