研究課題/領域番号 |
17K07066
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柳原 真 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任助教 (60392156)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 鳴禽 / 学習 / 記憶 / ドーパミン / VTA / SNc / 歌学習 / 鳴禽類 / 腹側被蓋野 / 社会的報酬 / 音声模倣 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、親鳥(教師)との相互作用が幼鳥(学習者)の動機づけレベルを高めることで学習が促進される、との仮説を実験的に検証することである。鳴禽類の幼鳥は臨界期に親鳥から直接歌を聴き憶え、模倣することで親鳥と同じ歌をさえずるようになる。ここでは歌を聴き憶える感覚学習に焦点を絞り、親鳥の存在が幼鳥の中脳ドーパミンニューロンの活動に与える影響を神経生理学的手法により検討した。その結果、親鳥の歌に対する中脳ドーパミン細胞の応答は親鳥が存在する文脈で顕著に亢進することが明らかになった。このドーパミン細胞の活動が歌の記憶形成を促進することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトの幼児が言葉を学ぶ際には、大人が話しかける言葉を対面状況で聴くことが重要であり、同じ内容をスピーカーから聴くだけでは学習効果が低いことが知られている。同様に、鳴禽類の一種であるキンカチョウの幼鳥が歌を聴き憶える際には、親鳥から直接歌を聴く必要があり、スピーカーから提示された歌を幼鳥はうまく学ぶことができない。親鳥との対面・非対面状況下における中脳ドーパミン細胞の活動計測の結果から、ドーパミン細胞が社会的相互作用による学習促進に関わることが示唆された。
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