研究課題/領域番号 |
17K07115
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大多 茂樹 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (20365406)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | MIF / 神経幹細胞 / ZFHX4 / グリオーマ / グリオーマ幹細胞 |
研究成果の概要 |
マウス神経幹細胞において、MIF下流のシグナルカスケードとして、MIF-CHD7-TPT1-ZFXH4を同定した。ZFHX4は、マウス胎児脳では脳室周囲で発現していた。マウス神経幹細胞で、ZFHX4を発現抑制したところ、細胞増殖抑制を見出した。さらに、Cas9システムを用いて、ZFHX4ノックアウトを新たに作製した。マウス胎児脳において、ZFHX4ノックアウトマウスではTbr2陽性細胞数の減少を見出した。さらに、ZFHX4がグリオーマで高発現するとともに、グリオーマ幹細胞においても細胞増殖を制御することも明らかとなった。これらのことは、ZFHX4がグリオーマ治療の分子標的になることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MIFがマウス神経幹細胞,ヒトES細胞由来神経幹細胞, グリオーマ幹細胞において、細胞増殖能を担うという発見を、その分子論的基盤を明らかにすることにより、より精緻なものとすることができた。とくに、MIF下流で新たに機能する因子として、ZFHX4を同定した。マウス胎児脳では、ヒト胎児脳同様に脳室周囲でのZFHX4の発現を見出した。ZFHX4が中間前駆細胞の発現制御を担うことが明らかとなったが、成体脳では海馬で発現することから、当該因子の高次脳機能における機能解明の重要性が明らかとなった。さらに、ZFHX4がグリオーマ幹細胞の細胞増殖に関わることから、治療薬開発に寄与する可能性が示された。
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