研究課題/領域番号 |
17K07136
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
林田 直樹 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (40420517)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | HSF2 / HSF1 / ヒト神経細胞 / 変異型タウタンパク質 / ベータアミロイド / 神経変性疾患 / 軸索 / 凝集体 / 神経細胞 / SH-SY5Y / Neuro-2a / 熱耐性 / タウ / アルツハイマー病 / アルツハイマー病モデルマウス / 転写 / 脳神経疾患 / 老化 / 細胞・組織 / 痴呆 / 発現制御 |
研究成果の概要 |
熱ショック転写因子HSF2による脳神経系の保護作用のメカニズムを解析する中で、神経変性疾患、中でも認知症状を呈する疾患の治療薬開発のシーズをなり得る物質を複数見出し、ホルボールエステルPMAとある糖類の2種類については、神経変性疾患の病理的特徴である「細胞内における凝集体の形成」と「軸索変性および軸索伸展の阻害」を、いずれも大きく改善する結果を得ることが出来た。また、これらの物質がこのような効果をもたらすメカニズムには、HSF2が大きく関わっていることも解明でき、本研究の目的は十分達せられただけでなく、未だ世界に1つも存在していない「神経変性疾患の治療薬の開発」に貢献できる可能性も出てきた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的には、脳神経系保護においてHSF2が大きく関わっていることを示せたほか、これまでのHSFの知見では考えられなかった新たなメカニズムを見出すことが出来たことは意義が大きい。一方、本研究において、これまで世界中の製薬会社や大学、公的研究機関が開発研究を実施しながら1つも成功していない「神経変性疾患(NDDs)の治療薬」の新たなシーズとなりうる物質群を発見できたこと、さらにその2つにおいては、強力な効果が確認出来たことが、社会的意義としては非常に大きい。この2つの物質は、NDDsの重篤な症状である認知症状を回復出来る可能性があるだけでなく、うち1つは毒性が非常に低いことも特筆すべき点であった。
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