研究課題
基盤研究(C)
本研究では、ウサギの生殖工学において重要な基盤技術の整備として、高効率的なウサギ胚作成技術の確立を行った。若齢(12-14週齢)ウサギに過排卵処置を行うことで成熟(20週齢以上)ウサギと比較して約3倍(平均100個程度)の卵子が得られること、得られた卵子を用いて体外受精を行った場合、成熟ウサギ由来卵子と比較して体外受精成績に有意な差は認められず、少なくとも若齢ウサギから採取した卵子には受精能力があり、体外受精を行うことで胚盤胞まで発生することが明らかとなった。
医学研究において疾患モデル動物は有用な研究資源であり、これらの保存・供給事業を進めるには、精子・胚の凍結といった保存技術の確立が非常に重要である。マウス・ラットではすでにこれらの技術が確立され、多くの研究機関で広く利用されている。いっぽう、ウサギでは、マウス・ラットに比べ性成熟に時間がかかる上、飼育スペースの確保が難しい、高コストとなるなど系統維持・保存作業は困難な点が多いことから研究が進んでいなかった。本研究の成果は、これらの問題の一端を解決し、ヒト疾患モデルとしての遺伝子改変ウサギ開発の促進や疾患モデルウサギの保存・供給事業の推進に寄与する事ができると考えられれる。
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すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 5件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 6件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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