研究課題/領域番号 |
17K07152
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍生物学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井川 俊太郎 東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (50241576)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | p53ファミリー遺伝子 / 乳癌 / 始源生殖細胞 / 幹細胞 / 分化 / アポトーシス / 2)始源生殖細胞 / 乳がん / p63 / 放射線 / エストロゲン受容体 / がん抑制遺伝子 / miRNA / p53ファミリー / 生殖細胞 / 発生 |
研究成果の概要 |
p53ファミリー遺伝子のp63の解析過程で種々の乳がん細胞で、ΔNp63αの強制発現実験を行った。エストロゲン受容体(ER)を発現するMCF7等細胞でのみ、p63に誘導されるmir-205依存性のBRCA1抑制による細胞増殖抑制を見出した。さらに、luminalA/Bタイプの乳がんにおいてΔNp63αの発現量が高いと予後が良いことを見出した。また、始源生殖細胞は、放射線、抗がん剤に対する感受性が体細胞に比して、異常に高いこと、これが、通常のアポトーシス誘導性遺伝子の転写誘導によるものでなく、アポトーシスを阻害している広範にわたるmiRNAの低下によるという新規現象を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で見出したluminalA/Bタイプの乳がんにおいてp63の発現量が高いと予後が良いことを見出した。このことからΔNp63α発現が、luminal typeの乳がんにおいて、quiescenceを誘導し、がん細胞を潜在的な状態に保持することが、乳がんの長期にわたるdormancyのメカニズムの一つであることが示唆された。一見治癒したように見えても、5年以上経過してから再発転移することが知られている乳がんの治療法の改善にも寄与しうる。始源生殖細胞の研究は、放射線被ばくを受けたり、放射線治療を受ける女性、男性の生殖細胞の保持に指針を与えることが期待され、研究を進める。
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