研究課題/領域番号 |
17K07164
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
和久 由佳 (仲島由佳) 京都大学, 医学研究科, 研究員 (40399499)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | rRNA / 塩基メチル化 / 腫瘍免疫 / PD-1 |
研究成果の概要 |
本研究において、CD8陽性T細胞の活性化に関与する塩基メチル化の同定を特異的な抗体を用いたFACS解析により行った。その結果、N1-メチルアデノシン(m1A)陽性細胞は、分化度の高いCD8陽性のサブポピュレーションにおいて活性化により増加し、m1AのメチレースであるNMLの発現と相関していた。さらに、m1A陽性のCD8陽性細胞の割合は腫瘍形成を強く抑制する若いマウスではPD-1阻害治療により増加したが、腫瘍形成を抑制することの出来ない加齢マウスでは増加しなかった。このように、m1A メチル化がCD8陽性T細胞の活性に関与しPD-1阻害治療効果の予測マーカーになる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにタンパク質合成制御を調節するための修飾として考えられてきたrRNAのメチル化が、腫瘍免疫機能を制御するという全く新しい機能の解明を推し進め普遍性を追求する本研究は、RNA修飾分野のみならず免疫の分野において、パラダイムシフトを引き起こすものと考える。また、本研究により得られたPD-1経路阻害に対する不応答性がんの問題の克服に繋がる成果は、新しいがん免疫療法の開発に繋がるのみならず、PD-1阻害治療の有効性を判断するためのバイオマーカー開発にも繋がると予想される。治療前に不応答患者かどうかを判定出来れば、抗体治療という高額医療費の削減にも繋がり得ると考えられる。
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