研究課題
基盤研究(C)
血管内皮細胞特異的PKN2ノックアウトマウス(血管内皮細胞において、特異的にPKN2が欠失しているマウス)を作製した。このマウスは、生殖・発育ともに明かな異常を認めなかった。このマウスにおいて、がん細胞の転移が抑制されているかどうかを検討したが、結果の確定のためにはさらに例数を重ねる必要があり、現在も実験継続中である。またこのマウスにおける血管新生能(既存の血管から新たな血管枝が伸び血管網を形成すること。がんの進展において重要な役割をもつことが知られている)についても、試験管内、および生体内で検討を行ったが、やはり結果の確定のためには、さらに例数を重ねる必要があり、現在も実験継続中である。
タンパク質リン酸化酵素PKN3ノックアウトマウス(PKN3を欠損したマウス)においては、がんの血行性転移が抑制されており、血管内皮細胞(血管の内表面を覆っており、腫瘍の血管への接着や浸潤に重要な働きをしている)におけるPKN3の役割に注目が集まっている。構造的に類似性の高いPKN2も、がん転移において重要な役割を持っている可能性が高いが、PKN2ノックアウトマウスは、胎児発生の段階で死んでしまうため、これまでマウス個体を用いた解析がなされていなかった。本研究の結果は、まだ確定的なものではないため公表は差し控えるが、がん転移のメカニズムの解明に知見を与えるものである。
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