研究課題/領域番号 |
17K07330
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
福田 智行 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90415282)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | TOR / TORC1 / シグナル伝達 / 細胞増殖 / 分裂酵母 / 栄養飢餓 / 遺伝学 / 細胞・組織 / 癌 |
研究成果の概要 |
真核生物間で高度に保存されたTOR複合体(TORC1とTORC2)は、刺激に応じて細胞の増殖や代謝を制御する。分裂酵母をモデルに、TORC1による細胞増殖制御に関与する因子を同定し、各因子の機能を検証することで、増殖制御の機序を明らかにすることを目指した。その結果、栄養に応じたTORC1の活性制御には、3つのシグナル伝達経路がそれぞれ独立に作用することを見いだした。また、TORC1は、タンパク質合成に関わる遺伝子群の発現を調節する転写因子を安定化することで、細胞増殖を促進することが分かった。以上から、「栄養に応答して増殖する」という基本的な細胞現象について、その分子機構の一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は分裂酵母をモデルに、TOR複合体の活性調節に関わる複数の経路と、TOR複合体の下流で増殖を促進する因子とを同定し、それぞれの特徴付けを行った。これらの経路や因子は高度に保存されているため、哺乳類の細胞増殖においてもTOR複合体が同様に制御されていると予想される。TOR複合体経路は多種の癌細胞で過度に活性化しており、癌の進行を促進することが知られている。また、TOR複合体は代謝や老化にも関与する。したがって、本研究で明らかになったTOR複合体の活性制御機構や下流の因子を標的に、抗腫瘍、アンチエイジング、糖尿病、肥満に関連する創薬や治療法の開発につながる可能性がある。
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