研究課題/領域番号 |
17K07598
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
遺伝育種科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
阿部 純 北海道大学, 農学研究院, 特任教授 (00192998)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ダイズ / 生殖生長 / FLOWERING LOCUS T / 伸育性 / 落花現象 / 柱頭 / 開花 / 茎頂 / 相転換 / 種子発育 / 花粉発芽 / FLOWERING LOCUST / 育種学 / 生理学 / 発現制御 / 遺伝子 / 遺伝学 |
研究成果の概要 |
ダイズの開花後の生殖生長に及ぼす光周期ならびにダイズのFLOWERING LOCUS T遺伝子オルソログであるFT2aおよびFT5aの作用を検討した。開花後の茎頂分裂組織の栄養から生殖生長への相転換にはFT5aが関与した。FT5aは転写因子であるFD様タンパク質FDL06と特異的に結合し、花芽分裂組織決定遺伝子の発現を強く誘導して無限伸育性遺伝子Dt1の発現を抑制し、その結果節の分化を止めることが示唆された。また、長日条件で咲いた花の多くは落花するが、その落花現象は柱頭上での花粉の未発芽に起因しており、柱頭を覆う脂質からなるペリクルが花粉の発芽を抑制していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ダイズの収量は、主に総節数と咲いた花が莢へと成熟する割合によって決定される。主茎の総節数は、開花後の茎頂分裂組織の栄養から生殖生長への相転換の様式で決定されるが、本研究の結果、開花を誘導するフロリゲンとして知られるFLOWERING LOCUS T遺伝子のダイズオルソログFT5aが主茎の生長を規定する重要な働きをなすことが明らかになった。さらに、長日条件下で頻繁に生じる落花現象は、柱頭上での花粉の未発芽に起因しており、柱頭を覆う脂質からなるペリクルが花粉の発芽を抑制していると考えられた。これらの知見は、多収性とその安定性を目指すダイズ育種に貢献する。
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