研究課題/領域番号 |
17K07794
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
光武 進 佐賀大学, 農学部, 准教授 (10344475)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | sphingolipid / sphingoid base / GPR120 / incretin / phytosphingosine / インクレチン / T1R2 / T1R3 / 栄養学 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、食品中分子がインクレチンシグナリングにどの様な影響を与えるのかを明らかにする事を目指した。私はTGFα-shedding assayを長鎖脂肪酸受容体GPR120に応用し定量性の高い活性化検出方法を確立した。本方法を用い、酵母の細胞膜に多く含まれるphtosphingosine (PHS)がGPR120の新規リガンドとなる事を見出した。さらに、黒茶(微生物発酵茶)に含まれるポリフェノールがGPR120の新規リガンドとなる事も見出している。これらの分子はどちらも微生物発酵により食品内で増加する。本研究による発見は発酵食品の新しい機能性を示すものと興味深い。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GPR120/インクレチンシグナリングは、元来、高エネルギー分子である脂肪酸の摂取に応答し、過剰なエネルギー摂取を抑制する為に、インスリンの分泌や食欲抑制といった生体応答を引き起こす。一方PHSは、小腸から吸収されずエネルギーとはなりにくい事が知られている。我々の発見は、ヒトが高エネルギー分子である脂肪酸を摂取せずに、非栄養成分であるPHSを介して抗肥満システムを惹起し、生体恒常性の維持/肥満・2型糖尿病の予防を行ってきた可能性を示している。これらが日本の伝統的な発酵食品中から見つかった事から、発酵食品の新たな食品機能性を示唆しており、社会的意義を持つ研究へ発展する事が期待される。
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