研究課題/領域番号 |
17K07800
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
木原 稔 東海大学, 生物学部, 教授 (40405684)
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研究分担者 |
海谷 啓之 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (40300975)
西川 正純 宮城大学, 食産業学群, 教授 (90404839)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 迷走神経 / 吸収 / 心筋繊維化 / 経口 / コイ / 心筋線維化 / ドキソルビシン / 機能成分 / 消化性 / 合成グレリン / 受容体 / C末端側 / N末端側 / 消化 / N-RIA / salmon C-RIA / in vitro消化 / ペプチドホルモン / 食品機能 / 心不全 / 天然物 / 水産廃棄物 |
研究成果の概要 |
廃棄サケ胃に含まれるグレリンの有効利用として、グレリン含有サケ胃抽出物(sSE)の機能性成分と摂取安全性、サケグレリンの心筋保護作用と消化吸収性を確認した。その結果、サケグレリンはin vitroでラットグレリン受容体に結合し、皮下および経口投与によりドキソルビシン誘発心筋障害を緩和したことから、sSEの機能成分はサケグレリンであることが示唆された。一方、サケグレリンは経口摂取しても吸収されず、消化管に分布する迷走神経を介して作用している可能性が示唆された。また、sSE4%飼料(サケグレリン4.8 nmol/kg飼料)を8週間毎日摂取してもマウスに異常は見られなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サケ胃抽出物(sSE)の機能本体がグレリンである可能性が高く、経口摂取可能な天然グレリンを多量に確保できることになる。sSEの経口摂取により、(1)天然物由来の機能性食品素材の提供、(2)心疾患患者の病状緩和、(3)高齢者の食欲回復や低栄養状態の改善などが期待できるだろう。また、(4)廃棄生物資源の有効利用、廃棄物の減量という持続可能な開発目標(SGDs)に合致した社会的課題の解決にも貢献できるだろう。 臨床利用を想定すると、グレリンは連日の非経口投与を必要とするため臨床応用に限界がある。本研究は、注射薬としてのグレリンに経口という新たな利用可能性を創造する研究でもある。
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