研究課題
基盤研究(C)
本研究は、エチオピア北部のティグライ州の主要樹種であるアカシア類と主要作物を同所に育成し、アカシア類の成長促進と作物の収量増加を目指すアグロフォレストリーの技術の確立を目的とした。アカシア類の共生菌類の調査結果より、Acacia salignaのみアーバスキュラー菌根菌と根粒菌の根粒を確認したことから、本種の苗木をティグライ州の試験地に平成30年に植栽した。令和元年にコムギ・オオムギ・ガラスマメの種子を播種し、栽培を行った結果、ガラスマメの地上部バイオマスはA. salignaの植栽密度と正の相関を示し、アカシアの根と共生している根粒菌の働きによる窒素の増加の関与が推察された。
アカシア類を用いたアグロフォレストリーは、一般にマメ科作物とアカシア類とで根粒菌の種が異なることから開発が進まなかった。しかし、Acacia salignaには多種多様な根粒菌が感染しており、アグロフォレストリーに利用可能と予想されていた。今回の試験では、Acacia salignaの植栽後に同所でガラスマメを栽培することで両種に共生可能なが根粒菌がガラスマメに感染し、ガラスマメの成長が促進されたと推察された。このような研究成果は過去の研究で報告されていないことから新規性があり、現地の主要作物であるマメの収量を、A. salignaの先行植栽によって増加させる技術に発展できる可能性がある。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)
Japan Agricultural Research Quarterly
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130008112945
日本緑化工学会誌
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https://www.ffpri.affrc.go.jp/ipo/jointresearch/biseibutsu/index.html