研究課題/領域番号 |
17K07889
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
|
研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
富永 修 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 特命教授 (90264689)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 炭素安定同位体 / 窒素安定同位体 / 地下水 / 陸域・海域生態系 / 貝殻 / 海藻 / 生産構造 / 炭素安定同位体比 / 窒素安定同位体比 / アオサ培養試験 / 硝酸窒素安定同位体比 / DIN / 酸素安定同位体比 / 山形県遊佐町 / 海底地下水湧出 / アサリ貝殻断片 / アオサ / 炭酸塩 / DIC / ジオミル / 海底湧水 / マガキ / 酸素安定同位体 / 3ソースベイズミキシングモデル / 沿岸域 / 生物生産 / 森里海連環 |
研究成果の概要 |
本研究では,地下水の供給する栄養塩が沿岸域の生物生産にどの程度寄与するかを評価することを目的とした.貝殻の炭素安定同位体比δ13CSHELLおよびδ18OSHELLから推定した環境水のδ13CDICとδ18OH2Oは,実測値とよく一致し,地下水環境を評価するプロキシとして有効であることが示された.2ソースモデルによる地下水評価では,河川水の流入する水域で地下水と河川水の寄与を区別できなかった.しかし,ベイズ統計モデルを用いた地下水・上流河川水・沖合水の3ソースモデルにより、イワガキに寄与する地下水の寄与率を正確に評価することが可能であることが示された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二枚貝貝殻中無機の炭素,酸素安定同位体を地下水トレーサーとして用いることで,地下圏を通した「陸域と沿岸域の生態系」,「環境と生物」の連関を客観的に可視化することが可能になった.この技術は,沿岸域の地下水環境マッピングへの応用のほか,貝殻切片から時間軸に添って微量な切削標本を採取することで,近過去に経験した環境を連続的に復元することを可能にする.過去のイベントと地下水環境を検証することにより,地下水が持つ生態学的意義をより明確にすることができ,沿岸域の生物生産機構の解明および沿岸域の総合管理に貢献すると考えられる.
|